【土台としての「体」】〜日本ラグビーのブランドイメージ向上の理由(その5)〜

貧弱!貧弱ゥ!(BYディオ)

ラグビーW杯後「日本ラグビー」の
ブランドイメージが飛躍的にアップした
理由を探るこのシリーズ。

前回は

ラグビーにも、ブランドにも当てはまる「心・技・体」の概念

ということをお伝えしました。

 

今日はこの「心・技・体」の中から、題して

土台としての「体」

〜日本ラグビーのブランドイメージ向上の理由(その5)〜

として、お伝えしていきます。

 

ちなみに、バックナンバーはこちらです。

→「なぜ日本ラグビーのブランドイメージは向上したのか?」バックナンバー

今まで発表した全ての記事をまとめて
ありますので、よろしければご確認
くださいませ。

 

「土台」が脆ければ全てダメ。

 いきなりですけど

何かが高いレベルで成立するためには、強固な「土台」が必須です。

 

例えば・・・

建物はまさに土台がしっかり構築されて
いなければ、安心して住むことができません。

植物はしっかり根を張るという「土台」
がなければ、枯れてしまいます。

人間関係やコミュニケーション、そして
商売も同じです。

「土台」がなければ互いに分かり合う
ことなどできませんし、商売として
成長できる訳がありません。

(人間関係や商売の「土台」については、今後をお楽しみに)

 

そしてこれは、ラグビーも同じこと。

今回エディーさんは、この点と正面から
向き合いました。

 

エディーさんのインタビューや記事を
色々チェックしてみると、彼が重視して
いたラグビーの「土台」のひとつ

それは

走ること、身体をぶつけ合い、押し合うこと

といった、つまり

「フィジカル」

なのだということが分かります。

 

確かに、いくらパスやキックが上手く
ても、当たりに弱かったり、走れなけれ
ば、ラグビーというスポーツ、特に
世界レベルで勝つことは難しいでしょう。

 

しかし、これまでフィジカル面においては

「日本人は世界と比較して貧弱である」

という現実がありました。

 

世界レベルと比較すると、背が低く、
体重が軽い。

だから他の国よりも走り続けなければ
いけないのに、スタミナがそこまで保たない。

 

「スタミナだけなら日本代表は世界トップレベルだ」

と評価する人もいるくらいですが、
身長や体重、筋力の差を考えた時に、
そのスタミナすら勝利のためには不足
しているという現実があったのです。

 

ちょっと話はズレますが、最近は

「成果を出すためには、短所を克服するよりも長所を伸ばそう」

という意見の方がおられるようです。

 自分の短所や弱みよりも、長所や強みに
注目して伸ばしていこうというもので、
これ自体には僕も概ね賛成です。

 

でも、短所や弱みであっても、

「絶対に目を背けてはいけないもの」

もあるのです。

それが「土台」というものであり、
今回のラグビー日本代表で言えば
「フィジカル」になるのです。

 

この「土台」を無視して長所ばかりを
伸ばそうとしても、残念ながら
よい結果は得られません。

(これは次回に掘り下げてみたいと思います)

エディーさんも長所を重視する意識は
あったものの、ここから目を背けては
勝利などあり得ないと、今回の育成路線
に至ったのだそうです。

 

エディーさんが取り組んだフィジカル面
の改善手法は、既に色々なメディアに
取り上げられていますので、今回は
ひとつだけ簡単にご紹介しますと

「S&C」(ストレングス&コンディショニング)

というトレーニング手法があります。

 

筋力をつけ、体重を増やす。
そして同時にスピードやスタミナも増大させる。

という、通常であれば相反しやすい双方を両立させ、

「試合に勝てるフィジカルの育成」

を狙うというものです。

(ちなみにこの概念は「心・技・体」の「技」にも繋がっています)

 

このトレーニングに加え、様々なハード
トレーニングをこなした日本代表は、
身長や体重では明らかに格上の
南アフリカに対して、ラックやモール、
スクラムといった

「フィジカル勝負」

において、互角以上と言ってもいい
戦いぶりを見せてくれました。

 

 五郎丸選手が、南アフリカ戦の勝利について

「『奇跡』ではなく『必然』」

と話していましたが、そこには
このような「土台」が隠されていたのです。

 

土台はなかなか目には見えません。

しかし、目に見える成果をより良くする
ためには、絶対に外せないものです。

是非、あなたのブランド構築にも
活かしていただきたいと思っています。

 

次回は、この「土台」というものに
ついて、もう少し深く掘り下げて
みたいと思っています。

お楽しみに。

 

→to be continued… 次回に続く

 

阿部 龍太

 

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【追伸2】

「土台」の重要性を意識しているのは、
エディーさんだけではありません。

僕が尊敬してやまない、サッカーの
元日本代表監督のイビチャ・オシムさん
も全く同じことを言っていました。

やはり、高い成果を出せる根本的な
要因は、分野に関係なく似てくるものなんですね。

 

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