「成長を望むことの問題」〜ブランド構築に役立つ言葉たち〜

それがあなたの「正義」?

「いい言葉とは、いい人生の羅針盤となるものだ」

というのは僕の信念の一つだったりします。

人生、楽ありゃ苦あるもの。
時に落ち込んだり、時に迷ったりするものです。

そんな時に背中を押してくれ、
自信を持って自分の人生を歩んでいく
サポートをしてくれる・・・

そんな「人生の羅針盤」になるような
人や考え方があるのは有り難いものです。

このコーナーでは、少しでもあなたに
力をくれそうな言葉たちを紹介します。


強くなりたいと願うことは構わない。

だがそれは、他人と比べるようなもんじゃないんだ。

(『WORST』梅星政司)

 

前回の続きです。

何かを夢見たり、目標を持つこと、
そのものに関しては全く問題ないと思います。

しかし、問題なのは、その夢や目標が
「他人との比較」によるものである場合です。 

 

以前、とある経営者の方とお話しした
ことがあります。

彼は親御さんの会社を継がれており、
あるプロジェクトを動かそうとしていました。

彼は親御さん以上の業績を出そうと努力
されている方ではありましたが、お話を
聞いていると、そのモチベーションの
根底にあったのは

「お客様の役に立ちたい」

とか

「従業員さんを幸せにしたい」

とかではなく、

「親御さんを越えること」

でした。

 

つまり、

「自分と親御さんとの比較が彼の価値判断基準だった」

のであり、従業員さんのことや
市場(お客様)を見ている訳では
なかったということです。

支援を求められたので、僕は

「見るべき方向性を、視点を少しで
いいので変えてください。

でなければ僕はお手伝いできません。

なぜなら今のままではプロジェクト
グループの一体感が出ず、運営に
問題が出てしまうからです」

というアドバイスを彼にしましたが、
残念ながら彼の耳には届きませんでした。

その後、そのプロジェクトは
メンバー間でトラブルがあり、成果は
あまり芳しいものではなかったそうです。

 

この記事でも言っていますが、
シャツのボタンの一番上がズレていた
ら、当然その下もズレてしまいます。

他者との比較は、判断のためのひとつの
参考要因にはなり得るものですが、
それのみで最終決断を下べきではない
というのが僕の意見です。

誰かが何かをしていたから、ということ
ではなく、

あなた自身がそれをやりたいのか、
そしてやるべきだと思うのか。

ちょっと中二病っぽいことを言ってしまえば

「そこにあなたの正義があるのかどうか」

「それがあなたの信じる道なのかどうか」

で決めるべきだと思うのです。

 

「モデリング」という言葉もあるように
人の真似は、成長の過程において役立つ
ものではあります。

ですから「他者との比較」を
完全に否定するつもりはありません。

しかし同時に

「その人=自分自身」

という訳でもありません。

 

他者と比較し、それだけで動く
ということ、つまり

「あの人もやった(やらない)から自分もやる(やらない)」

ということが本当に自分にとって正しいのか。

 

もしできれば、ご自身の中で、
問いかけてみてください。

 

 

阿部 龍太

 

【追伸】

この文章の中で

「自分がやりたいこと」

「自分がやるべきこと」

と二つを書いていますが、これらは
明確な違いがあり、両方必要なものです。

ブランド構築においては必須の概念
なので、講座できちんと説明させてもらいます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

ページ上部へ戻る