本田圭祐選手のクラブ批判から、あなたのブランディングについて学ぼう。

頑張れミラン、頑張れ本田

二ヶ月ほど前の話になるけれど、
イタリアのプロサッカーチーム

「ACミラン」

に所属している日本代表の本田選手が
クラブをかなり厳しく批判したニュースがあった。

ちょっと今さら感はあるけれど、参考に
なる部分があったので、ちょっとここで考えてみたい。

 

ちなみにACミランというチームは、
1899年に創設された、ヨーロッパ
でもかなりの名門の部類に入るチームだ。

特に1990年代前半、2000年前半は特に強く、

「グランデ・ミラン(偉大なるミラン)」

と呼ばれたりもした。

 

ヨーロッパ最強のチームを決める

「UEFAチャンピオンズリーグ」

でも、レアルマドリッドに次ぐ優勝回数
(7回)を誇る強豪チームだ。

 

そんなミランではあるが、ここ数年は
低迷の一途を辿っている。

2013年12月に本田選手が加入した
が、そのシーズンも、その次のシーズン
も、そして今年のシーズンも、ミランは
過去の栄光が嘘のような低迷を続けている。

そして本田選手も活躍できず、試合に
出られなくなってしまっていた。

そんな2015年10月に、鬱憤が爆発
してしまったのか、本田選手は取材の
場でチームへの批判発言をしてしまう。

その中に、こんな内容の言葉がある。

ある程度、誰がやってもダメというのは、この3年ぐらいで分かったと思う。

そこを今日しっかり学ばないと。

(マンチェスター・)シティやパリ・サンジェルマンぐらいお金を使うか、もう少しストラクチャー(構造)の部分で見直していかないといけない。

(本田選手インタビューより抜粋)

 このことはあなたの商売、あなたの
ブランディングにおいても当てはまるものだ。

 

ここで本田選手は

チームを復活させるためには、かなりの
額のお金を使うか、構造の部分を見直す
か、どちらかしかない

ということを話している。

 

ここで例として挙げられているチーム

マンチェスター・シティ(イングランド)

パリ・サンジェルマン(フランス)

もオーナーが中東の石油王みたいな人
で、毎年チームの強化費で何百億円と
使っている金満チームだ。

 

ミランも昔は似たような形でチームを
強化していた。

お金と交渉力にモノを言わせて、
スター選手を獲得するという手法。

しかし、財政問題が表面化してから、
あまりお金を使えなくなり、そこから
低迷が始まってしまった。

 

お金が使えないのであれば、お金が
それほどかからない有望な若手を集め
彼らを育成して強いチームを作るという考え方もある。

チームとしてどう攻め、どう守るのか、
というようなチームの哲学、方向性、つまり

「コンセプト」

を決め、それに合った
有望な若手を集め、育成する。

これが本田選手の上で言っている
「構造の部分」というものだ。

 

こういった若手の育成は、

FCバルセロナ(スペイン)

とか

アヤックス(オランダ)

といったチームなどが有名だったりする。

(バルセロナは、育成に加え、お金を
使って有力な選手を集めてもいるけれど)

 

ちょうど今、クラブワールドカップで
FCバルセロナが来日しているけれど、
中心選手の何人かは、ユースから
バルセロナに所属している選手だ。

ブスケツ、イニエスタ、メッシなんかは
その中でも特に有名な選手だよね。

 

この二つの手法、どちらが良いとか悪い
ということはない。

どちらにも一長一短はあるし、それらを
バランス良く組み合わせる必要がある。

 

お金をかけるやり方は、比較的早めに
成果が出やすいけれど、当然少なくない
額のお金が必要になる。

また、構造を整えるやり方は、お金は
それほどかからないけれど、当然時間がかかる。

これはサッカーチームの強化も、
ブランディングも、同じ事だ。

 

もちろん、どちらの手法にしても、
やり方を間違えれば上手くいかない。

 

お金の使い方を間違えれば、
お金をかけても成果は上がらない。

まさにACミランはこれでどんどん
低迷していったし、それ以外にも
一時期のレアル・マドリッドや
マンチェスター・シティは苦労した。

そして今まさに、
マンチェスター・ユナイテッドは
苦しんでいる。

 

そして、構造のつくり方を間違えれば、
時間をかけても成果は上がらない。

FCバルセロナも一時期、チーム哲学に
合わない強化をし、低迷した時期があった。

 

お金をかけるにしても、
時間をかけるにしても、
大切なのは、

「設計(コンセプト)」

「一貫性」

「継続性」

だ。

お金をかける手法だろうが、時間を
かける手法だろうが、コンセプトと
一貫性のある強化策を継続して行っていく。

これは、サッカークラブの育成も、
商売のブランディングも、ほとんど同じ事だ。

 

あなたならではの哲学、
あなたならではの強化策を、
一貫性を持って継続していって欲しい。

それがブランディングへの一番の近道だから。

 

阿部 龍太

 

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