宮本武蔵が教える「道」の重要性(その4) 〜ブランド構築に役立つ言葉たち〜

もしかしたら「失敗したい」と思ってない?

宮本武蔵の『五輪書』から学ぶ
「道」の重要性

「その4」は第一回で取り上げた文章の
後半に関する考察の続き。

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前回に引用した五輪書の内容

どんな分野であっても、世界に求められ
ていることを、自分なりに深めていく
ことが重要なのだ。

この文章に込められている
もう一つのポイント。

それは

自分なりに深めていく

ということ。

この「自分なり」というものがなかなか
難しかったりする。

なぜなら、何かを学ぼうとすると、
どうしてもその指導者のやり方に
引っ張られてしまうことが多いからだ。

もちろん、指導者の言うことを素直に
受け容れるというのは重要だ。

それを否定するのではない。

ただ、指導者の言うことがあなたにとっ
て絶対的に正しいという訳でもないんだ。

 

以前の記事で

「成功法則というものはその人にとっての成功法則であり、あなたの成功法則ではない」

という内容のことを書いたけれど、
多くの人が

「誰かの成功法則=自分の成功法則」

のように考えてしまい、その結果
当然のことながら

「成功できない」

という状況が訪れる。

 

僕に言わせれば

「成功をしないように心がけている」

という風にも見えてしまうんだ。

 

武蔵は五輪書の中でこうも言っている

 

人まねをせずとも、我身にしたがひ、
武道具は、手にあふやうに有べし。

(「五輪書」地の巻より)

 

簡単に言えば

人真似などせずに、武器は自分の身に
応じた使い勝手がよいものであるべきだ。

ということだ。

 

戦場において武器の選択を誤ることは
即、死に繋がりかねない。
非常に重要な要素だ。

だからこそ

「武器は人まねではなく自分の身に応じたものにすべき」

ということなんだ。

 

そしてこれは商売においても似たような
ものだ。

AさんとBさんと、そしてあなたとは、
スタートもゴールも、そしてプロセスも違う。

過去も現在も、そして未来も違う。

なのに誰かに教わったからと言って、
それをそのままそっくり当てはめて
しまい、それだけが唯一の道だと決め
つけてしまうのは少しもったいないように思うんだ。

 

もちろん、教わったことをそのまま
できるのであれば、それはそれで別に問題はない。

他者の成功法則が自分にそのまま
当てはまることだって時にはあるだろうから。

 

問題なのは、教わったことをやろうと
して上手くいかなかった場合に、誰かを
責めたり、落ち込んでしまうことだ。

人間、出来ることは出来るし、
出来ないことは出来ないものだ。

もしあることがあなたに出来ない
のであれば、それはそれで仕方ない。

であれば例えば、出来ることから始めて
それを増やしていくというように

「自分なりのやり方を作り上げること」

が必要になってくる。

 

出来るから偉い、出来ないからダメ、
という訳ではなく、

「どうすれば自分は出来るのか」

という方向に考えてみてほしい。

 

それが、第一歩なんだ。

 

阿部 龍太

 

【追伸】

武器について書かれている所で、武蔵は

「武器に好き嫌いを持っていてはいけない」

と言っている。

「自分に合う・合わない」という判断を
する際には、「感情」による判断も
重要だけれど、人によってはそれだけで
判断を下すのは時期尚早となる場合もあるから、注意が必要だ。

もしあなたがそういう場面におられるの
であれば、少し立ち止まって考えてみてもいいかもしれない。

 

 

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