小布施見聞録 〜まとめ 素晴らしき哉、小布施!(その2)〜

小布施第二町民ツアーまとめ(その2)

先日からの続き、
「小布施第二町民ツアー」から学んだ

「小布施町発展における3要素」

今日はその2つ目について、考察して
いこうと思います。

>>「小布施第二町民ツアー」1日目のレポートはこちらから

>>「小布施第二町民ツアー」2日目のレポートはこちらから

>>「小布施第二町民ツアー」まとめ(その1)はこちらから

 

ハード(モノ)とソフト(ココロ)の両立

 バブルの時期、国から地方へ結構な額の
補助金がばらまかれました。

そして残念なことに多くの自治体は、
たいした戦略も無いまま所謂

「無駄な箱モノ」

を建造し、赤字を産み出すことしか
出来ませんでした。

 

しかし小布施はそういった

「無駄な箱モノ」

には手を出さず、当時の町長の
唐沢氏が中心となって海外に人を
派遣し、町をより魅力的にする為の

「花づくり」

というものについて学ぶ制度を
立ち上げたのだそうです。

恐らく、建物や商品といった
「モノ」だけでは、永続的な発展は
望めないということを理解されていたのでしょう。

 

「ハードウェアとソフトウェア」
言わば「モノとココロ」双方が重要
であるという考えは、今なら当たり前
のことではありますが、バブル期に
こういう考えを自治体の長ができたと
いうのは非常に興味深いことですね。

小布施の道沿いには、このように花々が植えられ、歩行者の目を楽しませています。

小布施の道沿いには、このように花々が植えられ、歩行者の目を楽しませています。

花のある町づくりの取り組みの甲斐あって、道には色々な花が咲き、町の雰囲気づくりに一役買っています

花のある町づくりの取り組みの甲斐あって、町の雰囲気づくりに一役買っています

 

「ブランド構築」において非常に重要な「視点」 

ところで上で出た

「永続的な発展」という視点

これはブランド構築において非常に
重要なものとなります。

現在の日本は残念ながらこの視点が疎か
になってしまい

「今儲かればいい」

という残念極まりない発想パターンに
陥ってしまう企業が後を絶ちません。

そして、その結果、自然や信用といった

「一度壊れたら回復するのが大変なもの」

を平気で疎かにしてしまうのです。

頭蓋骨の中には何が入っているのか
個人的には不思議でなりません・・・

そんな事を考えているから儲からなく
なるのに、そこに気づけない。

数多くのリソースを持っているはず
なのに、本当にもったいないことだと
思うのです。

 

自分で自分の首を絞めてしまう。

少なくともこのブログを読んでいる
あなたにはそうならず、小布施の
ようになって欲しいものです。

 

ところで、確かに小布施は多くの人を
引き寄せる、魅力のある町です。

しかし建物が情緒豊かだったり、
自然が豊かだったり、食べ物やお酒が
美味しかったりという点では、
小布施以外にもそういった観光地は
数多く存在しますよね。

ではなぜ、小布施のような小さな町が、
全国でも有名な観光地になれたのでしょうか?

 

それはやはり「人」によるところが
大きいのではないかと思うのです。

 

武田信玄ではありませんが

「人は石垣、人は城」

です。

大宮さんや、前々回に登場して
くださった小林さんや湯浅さん、

そして前回登場してくださった
大窪社長

そういった方々だけではなく、
僕が知っているだけでも小布施には
数多くの素晴らしい企業が、周りを
笑顔に出来る素晴らしい人たちが
何人もいらっしゃいます。

また、小布施には「かんてんぱぱ」で
有名な伊那食品工業さんのように、
町の外から魅力的な企業が、少なくない
予算を使って出店しています。
(ちなみに町からの補助金はほとんど無いらしいです)

町の外からも、優良企業が入ってきています。

町の外からも、優良企業が入ってきています。

これは、それだけ小布施という町が、
そしてその町の人が魅力的であると
いう証なのではないのでしょうか。

(伊那食品工業さんが人を重視する企業なのは有名な話です)

「類は友を呼ぶ」が如く、小布施には
素晴らしい人や企業が集まってきています。

「人」というものが持つ「資産」という
側面を見出し、早くからその可能性を
広げようと努力していたその先見の明と
行動力の賜物なのでしょう。

 

これが僕の考える、
現在の小布施発展の要素のふたつめです。

 

次回は3要素の3つめ、 

長期スパンでの活動

について考察してみましょう。

お楽しみに。

 

阿部 龍太

 

 

 

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