炎上の裏にあった「ワイヤーが切れた真珠のネックレス」 〜ある写真展の炎上から学ぼう〜

そのネックレス、切れてない?

前回お伝えした
「ある写真展の炎上」について。

前回は概要と情報を簡単に整理してみた
ので、今回は第2回として、今回の炎上
の根本的な理由について考えてみようと思う。

 

前回の記事はこちらから

→なぜ、この企画が炎上したのか?
〜ある写真展の炎上から学ぼう〜

 

炎上の「根底」にあったもの

なぜ、炎上を招くような写真に賞を
与えてしまったのか。

そこに今回の炎上の元になった要素が
ある、というのが僕の意見だ。

 

記事をチェックしてみると

(審査員の)女性は「選評」の中で、

「海岸に流れてきた?クジラに乗ってヤッタゼ!と言った得意のポーズの青年!

滅多に見られない作品作りに成功されたと言ってよいでしょう」

とした。

女性は朝日新聞の取材に

「クジラは生きていると思った。その上に乗っかるなんて勇気があると思ったし、感動したので選んだ。

それが冒瀆と言われると何と言っていいかわからない」

と話している。

そして

(流氷科学センターの)担当者は

「自然を大切にするセンターのイメージに悪影響を与えかねない。

作品に対し、一部の職員から『これはどうだろう』と意見が出ていたのに審査員に何も聞かなかったのはこちらの落ち度です」

と話している。

となっている。

 

つまり、審査員と主催者に、

「作品に対する評価のズレ」

というものがあった、という事だ。

 

これを一言で言うならば

「『コンセプト』の欠如」

というものになる。

 

「コンセプト」
つまり

この写真展は、何のために開催するのか?

どんなメッセージを、誰に伝えたいのか?

という事について、きちんと明確にし、
そしてメンバー間で共有できていなかった
という事だ。

 

だから、それぞれの担当者の勝手な判断
に流されてしまい、結果として今回の
炎上に繋がってしまったんだ。

上で引用した審査員と主催者の作品への
評価のズレがそれをよく物語っている。

 

恐らく彼らに悪意は無かっただろう。

少しでもいい企画にしようという気持ち
もあったと思う。

 

しかし、

どんな企画が「いい企画」なのか?

そういう「いい企画」にするためには
何をどうすればいいのか?

という「コンセプト思考」ができていなかった。

 

だからこそ、記事でも書かれていたように、

審査員は「自分の感性」で勝手に賞を決定し、

主催側は「専門家が選んだ事だから」と
その決定に流されてしまった。

軸の無い、雑な企画だったという事だ。

 

少なくとも

「自然を大切にするセンター」

が主催者なのだから、それに合った
イメージの写真を募集するくらいの
「コンセプト思考」をしても
よかったのではないだろうか、と
個人的には思う。

 

「コンセプト」って何だろう?

コンセプトを喩えるならば

「真珠のネックレスのワイヤー」

のようなもの。

 

企画の成功に必要な色々な要素という「真珠」を

ひとつの企画という「ネックレス」として

まとめるための「ワイヤー」

それがコンセプトだ。

 

当然だけど、ワイヤーが切れてしまった
ら、真珠はバラバラになってしまって、
身に付ける事ができない。

 

「ワイヤーの切れた真珠のネックレス」

まさに、今回の企画はそういうものだった。

主催者と審査員の意識(真珠)が
コンセプト(ワイヤー)で繋がって
おらず、バラバラになってしまった。

その結果、企画(ネックレス)として
形を成さなくなってしまったんだ。

 

でも、個人的には、世の中の企画の
多くはこのように

「ワイヤーが切れた真珠のネックレス」状態

になってしまっているように思う。

 

能力が低い訳ではない。

やる気が無い訳ではない。

なのに上手くいかない。

 

それはこの「コンセプト思考」が上手く
できていない可能性が高い。

→以前お伝えした炎上事例も同じ事だ。

 

その企画は何のため?

 

この「コンセプト思考」、是非一度
考えてみて欲しい。

 

阿部 龍太

 

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