なぜ、その政治家の演説は、聞いてもらえなかったのか?

「この暑い日に勘弁してよ」

いですね。毎日毎日。

いやもう「暑い」ではなくて「熱い」と
言ってもいいのではないか。そう思うくらいです。

先日もそんな「暑い日」に外出していた
所、とある駅前で、とある政治家の方
(●●党と書いてあったので多分そう
だと思う)が熱く演説をされていた。

この演説からいくつかのことが勉強に
なったので、ちょっとシェアしたい。


政治家の演説から学べた、ブランディングのコツ

地下街から地上に上がる。

一気に空気の感じが変わる。

サウナのような熱を帯びた重みのある
空気が身体にねっとりとまとわりつく
ような、そんな感じ。

地下道から階段を上がり、
その空気を感じつつあった次の瞬間、
叫び声にも似た大声が僕の耳に飛び込んできた。

何事かと周りを見渡すと、
ビラを配っている人がいる。

どうやら政治家の演説のようだ。

時間があったので、少し観察することに。

ビラを配っている人、
演説をしている人、
その周りの人たち、

皆の様子をじっと見てみると、
どうも反応は芳しくないようだ。

大きな駅前に数多くの人が歩いている
が、ビラはほとんど受け取って
もらえてないし、演説にも人が集まっていない。

でもその様子は、どう見ても
おかしいものではなかった。

むしろ個人的に、道を行く人々の
反応は、至極妥当のように感じた。

 

なぜそのような状況になっていたのだろうか?

僕の考える決定的な理由をひとつ挙げるならば

 

「声が大きすぎた」

 

ということ(汗)

恐らく演説していた方は
(良く言えば)情熱的な方なのだろう。

(良く言えば)非常に熱っぽく
演説をされていた。

しかし、スピーカーの音量調節が
どう考えてもおかしい。

音量が大きすぎて、最早何を言っている
のかを聞き取ることすら判別しにくいレベル。

多分しゃべり方も関係しているのかも
しれないけど、あのスピーカーの音量は厳しい。

失礼な言い方になるけど、
あれは純粋な「騒音」と呼べるものだった。

その証拠に、道行く人の表情を
100人くらい見ていたけど、その
ほとんどの人が、表情を歪めながら
その演説者に目線を向けていた。

「この暑い日に、勘弁してよ」

と言っているかの表情で。

 

つまり、その政治家の方の演説は、
有権者の人たちに全く届いておらず、
むしろ迷惑にすらなっていたということだ。

下手をしたら今後の活動において、
悪印象を植え付けてしまった可能性すらある。

恐らくご本人は

「自分は誠実に頑張っている」

と思っているのではないかと思う。

しかし残念ながら、
彼の思いが有権者に届くことは
恐らく無いのではないだろうか。

あの状況を見ていた僕としては、
そんな風に思うのです。

 

そしてこのことは、
ブランドにおいても同じことが言える。

いくら熱っぽく思いを語った所で、
聞いてすらもらえない。

そんな状況、悲しすぎますよね。

ちょっと長くなったので、
次回はこのことについて書いてみたいと思います。

お楽しみに。

 

阿部 龍太

 

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