宮本武蔵が教える「道」の重要性(その3) 〜ブランド構築に役立つ言葉たち〜

「愛し合う」とは、どういうことか?

宮本武蔵の『五輪書』から学ぶ
「道」の重要性

「その3」は第一回で取り上げた文章の
後半について、考えてみたい。

>>第一回はこちらから

>>第二回はこちらから

前回に引用した五輪書の内容を
復習してみよう。

 

道におゐて、儒者、佛者、
数奇者、しつけ者、乱舞者、
これらの事ハ、武士の道にてハなし。

其道にあらざるといへども、
道を廣くしれば、物ごとに出合事也。

いづれも、人間におゐて、
我道々を能ミがく事、肝要也。

(「五輪書」地の巻)

 

これをざっくりと現代風にすると

 

道というものにおいて、儒学者・僧侶・
茶人・礼法者・舞踏家の道があるが、
これらの事は武士の道ではない。

しかし、武士の道ではないとはいえ、
道を広く知れば、どんなことにでも
対応できるのである。

どの道であれ、世の中において、
自分のそれぞれの道をよくみがく
こと、これが肝要である。

 

となる。

 

そしてこれを、商売の成功、ブランドの
成功という視点で僕なりの視点で意訳
するのであれば

 

商売そのものに関係してもいなくても、
色々な広い分野において深めていけば、
それを商売の成功につなげることは
可能である。

どんな分野であっても、世界に求められ
ていることを、自分なりに深めていく
ことが重要なのだ。

 

前回では、文章の前半部分について

「専門分野以外にも、色々な分野を深めることの重要性」

についてお伝えした。

今回取り上げるのは、この文章の
後半部分

 

どんな分野であっても、世界に求められ
ていることを、自分なりに深めていく
ことが重要なのだ。

 

という部分だ。

 

この部分で重要なのは2点ある。

ひとつめは

 

世界に求められていること

 

という点だ。

 

前回

「専門分野以外にも、色々な分野を深めること」

という話をしたけれど、いくら別の分野
を深めたとしても、その分野の知識が
求められていなかったら、それは強みになり難い。

いくらあなたが目立つ特徴を持っていた
としても、その特徴が社会に求められて
いなければ、当然だけど受け容れられない。

であれば、ブランドにはなり難いということだ。

 

僕は

「ブランド構築」とは「愛し合うこと」と似ている。

という持論を持っているけれど、

「社会に求められていないことをする」

ということは

「独りよがり」

と言ってもいいだろう。

そしてそれは「愛し合っている」とは
言えないものだ。

そうならないためにどうするか、という
のが重要な部分なので、これから少し
ずつでも伝えていければと思う。

 

次回にもう一つのポイントについて
考えてみよう。

お楽しみにー

 

阿部 龍太

 

【追伸】

「社会に求められていなければ、当然だけど受け容れられない」

と書いたけど、だからと言って

「出来るだけ多くの人に受け容れられるもの」

を目指してはいけない。

広告費で月に何千万円とか使えるなら
まだしも、そうでないのなら
この考えは棄てるべきだ。

小さな組織が大企業の真似をしては
いけないし、そもそもそういうやり方を
してきた大企業の現状を見てみれば、
それが得策ではないのは分かると思う。

事業プランナーとして多くの実績を
誇っている今井裕志さんも言っている
ように

“集”客」

という概念はもう変えるべきなのだと思う。

 

 

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