昔話から学ぶ「欲望」 〜「あなたの欲しいもの」は何ですか?〜

「神様の言うとおり」

 

昔々の御話です。

インドのある町に、4人の妻を持つ
男がおりました。

その男は仕事で大きな町に行くこと
になり、4人の妻に何でも欲しい
ものをお土産に持って帰ると言いました。

第一婦人は、彼女の健康のための薬
と、衣類を頼みました。

第二婦人は、最新のスタイルの衣服
と、宝石類を。

第三婦人は、神を称える書物や
神の絵を男に頼みました。

第四婦人は、手紙を送ってきました。そこには

「あなたが早く無事に帰ってきてくれたら、それで十分です」

と書かれていました。

男が仕事から帰ると、他の妻たち
は、自分がお願いした物が入った
大きな包みを得ることができました。

一方で第四婦人は、お土産物は
得られませんでしたが、夫の愛を
得ることができました。

これは、50年ほど前に、インドの聖者が
話したとされる講和から引用しています。

 

彼はこの話に続けてこう言います。

「神は、何でもあなたが祈ったものを与えます。

ですから、気をつけなさい。

正しいものだけを求めなさい。

自分が頼む前、祈る前に、よく考えて、はっきりと識別しなさい」

と。

 

これはスピリチュアルな話に聞こえて
しまいがちですが、実はブランド構築
における非常に現実的なお話です。

 

ブランドカウンセリングをしていてよく
感じるのですが、本当に望んでいるもの
とは「違うもの」を求めている人、
そして、それに全く気づいていない人が
数多く存在するようです。

「ダイエットをしたい」と言いながら、
毎日スナック菓子と甘いものばかり
食べてしまっていて、その矛盾に
気づいていないような。そんな感じです。

 

よくあるのが

「すぐに、簡単に儲けたい」

というもの。

目先のお金を、短期的な儲けを求める
ことは、商売においては必要なこと
なのかもしれませんし、それを
理解こそすれ、否定することはできません。

「コピペで誰でも儲かる」

「●●●(スマホ・facebook・youtubeなど)で誰でも簡単に儲かる」

・・・

何でもいいですし、確かにこういった
ものを「販売している人だけ」は儲かります。

でも、その結果得られるブランドは、
彼らの望むものなのでしょうか。

 

例えば以前「tsu(スー)」というsnsが
一瞬だけ流行った事がありました。

まあ一言で強引に言えば、これは
ねずみ講のような形式で

「フォロワーを増やせば儲かりますよ」

というものです。

で、これが流行ったとき、熱に浮かされ
た人とそういう人を食い物にする輩を
中心に、facebookとかtwitterとかで

「tsuやってます。よかったらフォローしてね」

というようなメッセージが大量に流れました。

今は完全に下火になりましたが、
こういったメッセージを流した人は
データが残っている限り一生

「ねずみ講のようなサービスを紹介していた●●さん」

というレッテル、ある種の「ブランド」が築かれてしまうだけ。

その人はそういうブランドを
望んでいたのでしょうか?

個人的な意見ですが、
多分違うと思うのです。

 

では何故こんなことになるのか?

という訳で次回に続きます。

 

次回に続く→to be continued…

 

阿部 龍太

 

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