「一瞬のコミュニケーション」を産み出すもの 〜言葉のチカラ(その3)〜

あなたにとって「お客様」とは?

前回の続き。

駅のトイレで見かけた、男性二人と
女性二人のコミュニケーション。

彼女らの

「一瞬のコミュニケーション」

の違いは、なぜ生じてしまうのだろうか?

という所で前回は終了した。

 

→前回の記事はこちらから

 

今回はその続き。

「一瞬のコミュニケーションの違い」はなぜ生じるのか

について考えてみたい。

 

自動販売機になってない?

前回

お客様を

「金を払う存在」として見るか

それとも

「喜んでもらうべき対象」として見るか

で、当たり前だけど行動は変わる。

と書いた。

 

この違い、則ち

「自分にとって相手がどういう存在なのか」

という認識の違いの根本には

「そもそも、自分自身はどういう存在なのか」

という認識の違いが存在している。

 

ブランディングで言えば

「ポジショニング」

とか

「ブランドアイデンティティ」

とか言われたりするものが比較的
近いのかもしれない。

 

お客様を

「喜んでもらうべき対象」

として見る人は、自分自身を

「お客様を喜ばせる人」

と認識している。

だから、そのための行動をするし、
その行動に見合った結果が訪れる。

 

そしてお客様を

「金を払う存在」

として見る人は、自分自身を

「自動販売機」

と認識している。

だから、そのための行動をするし、
その行動に見合った結果が訪れる。

 

別に自動販売機のような人が悪いと
言うつもりはない。

僕も自動販売機は普通に使うし。

 

ただ、自動販売機は

「替えがきくもの」

だ。

古くなったら、新しいものと取り替えられる。

ただ、それだけの存在だ。

 

では、自動販売機みたいな事しか
出来ない人はどうなるのだろう?

 

あなたならばもう、
答えは分かっているはずだ。

 

「あと10年で消える職業」

みたいな話を聞くけれど、個人的には、
職業そのものというよりは、その職業を
している人の考え方にも問題があるように思っている。

貴賎があるとしたら職業ではなく、
その職業に就いている人の心の中、ということだ。

 

これからの時代、どんな職業であれ、
こういった「自動販売機」的な人、つまり

「誰でも出来る事しか出来ない人」

「誰にでも提供できる価値しか提供できない人」

の居場所はどんどん少なくなっていく。

 

厳しいと言えば厳しいかもしれない。

でも、逆を言えば

「誰でも出来る事しか出来ない人」

「誰にでも提供できる価値しか提供できない人」

でなくなればいい訳で。

 

ある意味、やることは簡単なのかもしれないよ。

 

さて、ここできちんと考えてもらいたい
重要なことがある。

どんな職業なのか、つまり

「何をしているのか、どんな商品やサービスを扱うのか」

は、もちろん大切な要素ではあるけれど
僕に言わせれば「一番」重要なものではない。

 

僕が今までブランディングのお手伝いを
していた人たちは、

同じような活動をしているライバル

同じような職業の競合他社

が数多くいるような人ばかりだ。

 

恐ろしく希少な商品を扱っているとか、
非常に珍しい仕事をしているとか、
そういう人は僕のクライアントさんにはおられない。

 

それでも「その他大勢」から抜け出せる
ブランディングが可能になったのは、
この「何をしているのか」ではない

「別の視点」

を持っていたからだ。

 

その視点について、次回は考えてみたい。

 

→to be continued…次回に続く

 

阿部 龍太

 

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