「どうすればブランドができるんですか?」 〜ローマとブランドの成功と叶姉妹〜

「美は一日にしてならず」そうよねぇ、美香さん?(叶恭子さんの名言)

商売柄

「どうすればブランドができるんですか?」

とご質問いただくことがある。

それに対しての僕の答えは、いつも同じ
なんだけど、それを聞くと

ちょっとがっかりした顔をする人

と、

我が意を得たり!と嬉しそうな顔をする人

の二種類に、
分かれるように感じる。

 

その答えというのは

「細かいノウハウはたくさんありますが、ひとことで言うのであれば、ブランドとは、あなたの生き様が形になったものです。

ですからできる限り丁寧に、真摯に、毎日を生きること。

その積み重ねが、素晴らしいブランド構築につながりますよ」

というもの。

 

この記事とかこの記事にも似たような
ことが書いてあるけど、

ブランドとは内面から湧き出るものを
(必要であれば)外面から整えられたもの。

 

お洒落と似ているかもしれない。

男女関係なく、
内面、つまり食習慣や生活習慣、
思考や感情を意識すること無く、
外面、つまり服とか化粧品とかばかり
に力を入れていては、本来の美しさ
など得られないのではないだろうか?

某メディアとか某企業の衰退を
観ていればよくわかることだと思う。

 

「生き方の体現」がブランドの
根幹部分なんだ。

 

僕のこの回答を聞いてがっかりする人は恐らく

「手っ取り早く、簡単にすぐ成果が出るノウハウを知りたい」

という思いが強いのではないかと思う。

それは悪いことではないのだけれど、
それ「だけ」では自らの足を
引っ張ってしまうことになりかねない。

 

そんな人の役に立つ(かもしれない)
とある偉人の名言を、今日はご紹介しよう。

 

偉人から学ぶブランディングの奥義

 

「美は一日にしてならず」ですわ。

 

この名言を残したのは、あの
「叶姉妹」である。
(正確には叶恭子さん)

 

このお言葉は、もう20年近く前になる
のではないだろうか。

当時学生で、まだテレビを持っていた
僕が観た何かの番組での一言だ。

確か

「どうすればおふたりのように
美しくなれるのか」

というような質問に対しての
回答だったと思う。

田舎から出てきたばかりで
東京生活に慣れていなかった僕は、
このお言葉に結構な勇気をもらった覚えがある。

 

どうすれば美しくなれるのか

どうすれば売り上げが上がるのか

どうすればブランドになれるのか

どうすれば成功できるのか

・・・

「どうすれば〜〜〜できるのか」

多くの人が、こういう思いを持った
ことがあるのではないだろうか。

しかし、この思いが
前面に強く表れてしまうと、

「どうすれば、楽に、すぐに
〜〜〜できるのか」

という方向にズレてしまい、その結果
望むものがどんどん遠ざかっていく
ことになる。

 

効率を追求することは、
確かに重要なことではあるだろうが、
それがいきすぎてしまうと問題だ。

プロセスを無視し、簡単で手っ取り早い
方法ばかりを望んでしまうようになっては元も子もない。

すぐに痩せたいからといって、
毎日水だけで過ごしていたらどうだろうか?

確かに数値としての体重は減少する
だろうけど、その代わり他の大切な
ものを捨ててしまうことになるのは言うまでもないよね。

 

このように効率ばかりを求める意識が
強くなってしまうと、結果として
得たいものがどんどん遠ざかるということになる。

ビジネスで言えば、
「すぐに簡単に成功したい」という
思いが強い人は

「誰でもすぐに、簡単に成功できますよ」

という輩にせっせとお金を貢ぐ
残念なことになってしまい、
結果として得たいものを得られなくなる。

残念なことだ。

 

 

もちろん

「どうすれば〜〜〜できるのか」

という「how」の発想は
とても大切なものだ。

この発想が無ければ、
人類はここまで生きて来れなかっただろう。

でも、この発想の前に
もっと大切なものがある。

この発想の力が弱まってしまった
ことが、日本のみならず、
現代社会のある種の衰退の
ひとつの要因になっていると僕は考えている。

これはブランディングにおいても
非常に重要なことなので、
その辺りについては、別途深めていきたいと思う。

今後の記事をお楽しみに。

 

阿部 龍太

 

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